2013年04月09日

きもの三方よし研究会

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きもの三方よし研究会  きものはだれのものか  是非、ご参加下さい。

 私は30年以上、「きもの」の仕事に携わってきましたが、「きもの」はとても不思議な商品だという気持ちがしています。「きもの」は生涯の商品です。皆さんがお支払いになる「きもの」は、優に100万円を超える場合も決して珍しくはありません。俗にいわれるように、「きものは、普通の人の生涯で、高価な買い物」なのです。それほど高価な買い物であるにもかかわらず、皆さんは電気製品・車を購入する時のように、「きもの」を「注意深く」購入しているでしょうか。十分、「比較して、納得して」購入しているでしょうか。呉服店員さんの勧めるままに、きものを購入してはいませんか。
 「きもの」には、不思議なことがたくさんあります。「きものは難しい」「よくわからない」という常識を前提として、「きものは、呉服店員さんに勧められて買うものだ」という半ばあきらめ(?)に似た気持ちで、購入されているのだとすれば、それはとても残念なことです。
 ですから、「きもの」という高価な買い物を行う場合には、消費者・生活者が、まず、「きもの」をよく理解した上で、決して人任せにはせずに、自分でよく「比較して、納得して、購入する」ことが、以前にもまして重要になってくると考えます。そして「きもの業界」の側でも、賢明な消費者・生活者を前提として、分かりやすく安くて便利な商品・サービスの開発と提案を競って努めるべき時代がきているのではないでしょうか。
 さて、わが国は、全国に「きもの」の産地があります。「きもの産地」が、日本文化に果たしてきた役割には大きなものがあります。しかし、「きもの産地」の「廃業化」問題に象徴されるように、「きもの業界」が大きな問題を抱えていることもまた、疑いようのない事実です。
 私は、「きもの産地」は、とても大切なものだと考えています。人間の社会はすべからく、「助け合い」で成り立っています。助け合いには、「公助、共助、自助」の三つがあります。「きもの産地」の将来を考えた時、この異常な財政状況では、「公助」(税金で助け合う)にこれ以上の期待をすることはできない相談だと思われます。また、流通格差社会では、「自助」に大きく依存することもなかなか難しいでしょう。そうであれば「共助」が大切です。「きもの業界」は、これまで以上に「共助」の仕組みの一翼を担うとても大切な社会的役割を、よりよく果たしていかなければなりません。
 そのためには、消費者・生活者である市民の皆さんが、まず、「きもの産地」をよく理解することが、何よりも大切だと思います。その上で「こういう『きもの』をこんな価格でつくってほしい」と声をあげることが、「きもの産地」をよくしていくことにつながるのだ、と私は信じています。どのような商品・サービスであれ、消費者・生活者の意識が変われば、その業界は変わります。どのような商品・サービスであれ、主人公は消費者であり生活者です。「きもの業界」も例外ではありません。“きものは、消費者・生活者のものです。”
 この原点を踏まえて、私は立ち上がりました。「きもの業界の全体像を、消費者・生活者である市民の皆さんに理解していただきたい」「そして、大切な共助の仕組みできもの業界を、よりよくしていくために大きく声をあげていただきたい」という思いが、「きもの三方よし研究会」設立のすべての動機です。その上で、私は現在の「きもの業界」の問題点と課題について自分自身の考えとして「あるべき姿」を提唱していきます。
 私は、長い間、「きもの業界」の内側に身を置いてきました。内側にいるからこそ見えてくる課題もあれば、内側にいるがために見えない課題も数多くあると思います。「きもの」の大好きな皆さんの忌憚のないご意見をいただければ、これに過ぎる喜びはありません。

きもの三方よし研究会  主宰 中塚 一雄 NPOきものを着る習慣をつくる協議会 理事長
posted by 純庵(NPO法人きものを着る習慣をつくる協議会 理事長 中塚一雄) at 13:07 | TrackBack(0) | 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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