2010年06月01日

設立趣旨

私たちNPO法人「きものを着る習慣をつくる協議会」は非営利団体であり、全国の「きもの愛好者」によって組織されております。以前、日本人の大半は「きもの」という和服を着用しておりました。ですが戦後、欧米文化が日本へ雪崩込み、「きもの」を着用する人が減少してしまいました。その結果、「きもの」は「民族衣装」「伝統文化」などの形容詞を付けられ片身の狭い存在になりました。

ところが最近の和文化復興運動の中で第一に「きもの」が取り上げられてくるようになりました。それは日本における風土環境・風習慣習の見直しにつながっているのではないだろうか。和を否定して来た西洋文化は本来の日本文化である「文化融合性」に気付き始めたのであろう。

元々、日本には単独文化の形成はありませんでした。文化の大半は中国から学んだものであり、政治・経済も中国からの影響でした。染織文化においては世界に誇る奈良「正倉院御物」は日本独自の染織文化ではなく、遠く地中海までつながっている「シルクロード」の影響を色濃く残しております。染織技術にしても中国から学んだものが多く、現在でもその技法を使用しています。それ以外にも染料となっている「紅」はエジプト、「藍」はインドと海外から日本に運ばれて来たものがほとんどです。日本の粋と言われる「縞」や「絣」もインドが発祥であり、更紗のルーツもインドにあると言われています。日本文化の特徴は海外から運ばれて来た文化を程良く消化し、国風文化にアレンジしてしまうところでしょう。


最近の若者が表現しているファッションこそが一番日本的かもしれません。正しくない発音の英語(横文字)を話し、意味を掴んでいない洋楽を聞き、自分に合わないスタイルで憧れのコピーに満足する。でも、その実生活は米を食べ、畳の上で生活を、神社にお参りに行く。このチャンポン精神がまさに日本文化の典型でもあります。

ここ数年、若い方を中心にしてアンティークきものが流行し始めています。それは日本文化本来の姿に戻って来ているのではないだろうか。今日はジーンズ、明日はドレス、明後日は「きもの」とまるでファッションのバイキングのように好きなものをいただいている。その感覚は「民族衣装」とか「伝統文化」というような意識ではありません。「いつも違う自分」との出会いがほとんどです。一人が着れば友達も着る。みんなが着れば私も着る。「きもの」を着て楽しめる環境が形成されつつあります。また、インターネットの普及によって「きもの」が好きだという仲間の輪が広がり、以前にはない「きもの復古運動」が展開し始めたのです。

これまで市民権がなかった「きもの文化」に新たな灯火が見えて来ました。現代の人々は決して「きもの」が嫌いな訳ではありません。「きもの」を安心して着られる環境がなかったのです。この環境づくりこそが21世紀における「新日本文化」ではないでしょうか。日本が日本らしくある為にも、「きもの」が持つ役目は大きいものがあります。茶道・舞踊・能楽・邦楽など「きもの」を必要とした文化が継承される限り、「きもの」は存在し続けなければなりません。

私たち、全国の「きもの愛好者」が立ち上がり、もっと「きもの」が着易い環境づくりを目指していくことを趣旨とした組織を結成いたしました。それがNPO法人「きものを着る習慣をつくる協議会」であります。各地において「きものde探検隊」「きものイベント」の開催並びに発足などの活動を行っております。「きもの姿」が当たり前の時代を目指してこれからも全国各地にて普及活動や奉仕活動を行っていく所存です。

NPO法人「きものを着る習慣をつくる協議会」 理事長 中塚 一雄 
posted by 純庵(NPO法人きものを着る習慣をつくる協議会 理事長 中塚一雄) at 12:40| 設立趣旨 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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